海外文学の短編集、戯曲、書簡集 オススメ厳選本 

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テーブルとソファーに本

今回は比較的読みやすい長さの長編小説2冊と、短編集、戯曲、書簡集を読んだ感想です。

海外文学でおすすめの作品7冊をまとめて紹介します。

私の個人的な趣味嗜好が大いに反映されている選書になっています。全体的に、暗いです。明るい作風を求めている方にはオススメできませんので、何卒ご理解のうえご覧ください。

†黑ミリ†

最後の2つの作品だけ、暗くない作品です!

目次

エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談

どの作品も救いがなく、安心して読める有名な作家ばかりで怪談の世界を堪能できました。私のお気に入りは、ブラム・ストーカーの「判事の家」です。ゴーリーの挿絵も作品ごとにあって楽しめました。

エドワード・ゴーリーの作品も暗いテイストのものが多いので、その世界観が好きな人にはたまらないアンソロジーになっています。

普段あまり怪談系のものは読まない自分でも、その魅力がわかる作品ばかりでした。

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有名作家の怪奇小説作品がまとめて読めるのも魅力です。ブラム・ストーカーは吸血鬼ドラキュラの作者で、チャールズ・ディケンズはクリスマス・キャロルで有名です。

英国クリスマス幽霊譚傑作集

私の求める精神的な怖さはなかったが、10編以上あるので読み応えはありました。クリスマスの夜にみんなで持ち寄る怪談ものというような感じで、その気分は味わえるし楽しめる作品。幽霊屋敷に行きたい気持ちが高まりました。

日本で怪談といえば夏の風物詩ですが、英国では違うようです。

「クリスマス・キャロル」が世界的に大ヒットして以降、英本国では毎年クリスマスが近づくころになると各出版社がその時期に似つかわしい怪奇小説の新作を作家たちに依頼し、特集雑誌に掲載して怪談好きの国民に供する習慣が根付きました。

英国クリスマス幽霊譚傑作集 編者あとがきより抜粋

そういった国民性もあって生まれた作品の数々に酔いしれることができます。

最初に収録されているディケンズの作品は、小説というかクリスマスに読むといいエッセイのような感じなので、そこでクリスマス気分が高まりました。

幽霊屋敷、イギリス文学好きな方にはオススメな作品です。

カフカ短篇集と変身

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変身は有名な作品です。主人公が「あるもの」に変身する物語ですが、私はその「あるもの」がとても苦手なので、ある意味ホラーでした・・。カフカの作品はどれも不条理に満ちていて夢に出てくるようなものばかり。共感や教訓など一切得られないのに、その唯一無二な世界観を味わいたくてたまに読みたくなります。

「変身」はあまりにも有名でなんとなくタイトルからもあらすじが想像できそうな作品ではありますが、読んだ気になっていた自分を殴りたいです。(笑)

海外文学を読んでいると、いろんな小説に引用されているので読めて良かったです。100ページちょっとの小説なので、それもまたいいですね。

カフカは解説が必要な作家だと思いますが、理解ができなくてもいいじゃないか、と思って私は読んでいます。

カフカ短篇集の表紙に書かれた文言通りに、「現代のお伽噺」として楽しめる作品です。

かもめ・ワーニャ伯父さん

名作といわれている「かもめ」は、私の理解が追いつかずよくわからなかった。ワーニャ伯父さんは自分好みの作品で、悲劇は死ぬことでなく、生きることにあるという作者独自のテーマもとても良かったです。四大劇の他作品も読みたいと思いました。

チェーホフ四大劇の他作品はこちら

この作品は戯曲なので長編小説を読むよりは比較的読みやすいと思いますが、個人的には登場人物たちに共感できないと心に残らないので「かもめ」は感想が書けません・・。

いつかまた再読したいです。

「ワーニャ伯父さん」は考え方などに共感ができて、印象に残った場面がいくつかありました。

僕は、腹が立って、いまいましくって、夜もおちおち眠れやしない。望みのものがなんでも手にはいったはずの若い時を、ぼやぼや無駄にすごしてしまって、この年になった今じゃ、もう何ひとつ手に入れることができないんですからねえ!

かもめ・ワーニャ伯父さん 新潮文庫 142ページより抜粋

ワーニャ伯父さんの感じている絶望がひしひしと伝わってきて苦しくなりながらも、読み進めていきました。

年なんか関係ないさ。本当の生活がない以上、幻に生きるほかはない。とにかく、何もないよかましだからね。

かもめ・ワーニャ伯父さん 新潮文庫 169ページより抜粋

どうにかしてくれ!ああ、やりきれん。・・・僕はもう四十七だ。仮に六十まで生きるとすると、まだあと十三年ある。長いなあ!その十三年を、僕はどう生きていけばいいんだ。

かもめ・ワーニャ伯父さん 新潮文庫 222ページより抜粋

このような心の葛藤を抱えながら生きている人にとっては、この劇に登場するワーニャ伯父さんという人物に共感せざるを得ないと思います。

生きていることが悲劇であると強く思いました。

若き詩人への手紙 若き女性への手紙

自分の感受性がもっと豊かだったときに読みたかったと思いました。若い人におすすめしたい作品ではありますが、荒んだ大人の心にも届く美しい文章なので、読めて良かったです。

こちらは書簡集でリルケの書いた手紙が読めるのですが、自分宛てでは決してないのに、その文面から人柄が伝わってくるようでなんともいえない気持ちになりました。

こんな手紙を受け取っていたら、もっと立派な大人になれたかもしれません・・・。

リルケの他作品をまだ読んだことがないので、とても興味がわきました。

大切にしたい言葉に出合うことができたので、折に触れて読み返したいと思います。

リルケの人柄が伝わるところはこちら

しかし私は旅先では手紙を書くことを好まないのです、というのも私は最も必要な道具以上に、ちょっとした静かさとか孤独とか、あまりよそよそしくない時間とかが必要なのです。

若き詩人への手紙 新潮文庫 37ページより抜粋

私はまだ手紙を精神交流の一つの手段、最も美しく収穫多い手段の一つと考えている旧式な人間の一人です。

若き女性への手紙 新潮文庫 81ページより抜粋

詩人への手紙の中で取り上げられている本にも注目したいです。

その作品はこちら

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雪のひとひら

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この物語は大地に舞い落ちる雪さながら私の中に沁み渡りました。雪のひとひらが生まれ、形を変え消えてゆくまでのお話を、一人の女性の人生のように綴られてゆきます。優しい気持ちになれる、素敵な物語でした。

静かな雪の降る日に、手にとってもらいたい作品です。雪のひとひらというタイトルの通りに、ひらひらと美しく舞う雪の結晶の物語が、読む人の心を温かく包みこんでゆきます。

ページの上部には小さな可愛らしいイラストもあって、とても癒しになりました。

このファンタジー小説は、子供から大人まで様々な人達が楽しめる作品です。

私のような普段はこんな明るい本を読まないタイプの人間でも、素晴らしい物語だと思えたので、プレゼントにも良い本だと思います。

†黑ミリ†

おすすめ厳選本はいかがでしたか?最後まで見ていただいてありがとうございます!

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この記事を書いた人

† 黒本 未莉 くろもとみり †


† 1982年 東京生まれ  


† 高校中退の元書店員、現在は夫と二人暮らし。
 
 本が好き。

 読書の魅力を、自分の言葉で伝えていきたい。

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